所有している書籍を積極的にどんどんpdf化したいところだが、悩むは本の裁断。力のある人なら問題ないかもしれないが、電子カッターでの裁断は軟弱者の私にはかなり疲れるしケガをしそう、裁断機も力が要りそうだし性能の良さそうなものは$500ぐらいと高価だ。FedExに本を持ち込んだところ、一冊$1.49で裁断してくれたが微妙な値段である。さてどうしようと思いながら本をぼーっと眺めていたところ、各ページの根元が糊で綴じてあることに気付いた。この糊さえ溶ければバラバラになるな、電子レンジで加熱したらどだろうと思い立ち、手元にある本を電子レンジに突っ込んで実験してみた。すると、糊がドロドロに溶けて背表紙が剥がれ、スルスルと頁を引き抜くことができるではないか。この結果に興奮したので、ついついTwitterで
”自炊するのに裁断機や電子カッターを使わずに本を分解する方法を編み出した。「本を電子レンジで30秒ほど加熱するだけ。」糊がドロドロに溶けて自動的に頁がバラバラになる。裁断機を使うと本の中心近くにある画像が切れる問題も解消。”
、と冗談めかしてつぶやいたところ、次々とリツイートされ始め、通信関係の権威でいらっしゃる小池良次さんにリツイートしていただいた辺りから勢いが加速。Twitterの情報の伝播力は凄い、一時間もたたないうちに100リツイートを超える騒ぎとなった。糊はドロドロしないかだとか、スキャンするのに問題はないのかなど多数のご質問をいただいたので、ちゃんと検証したいなと思っていたところ、タイミングよくScanSnapをお借りすることができたので、興味のありそうな人をお招きし「電子レンジメソッドで自炊をする会」を開催する運びとなった。
実験結果の豆知識:
- 電子レンジで加熱処理をするデモ録画はこちら。
- 日本の文庫本2冊を含む数冊を使って実験してみたが、200~300頁ぐらいの書籍なら1000Wの電子レンジで1分30秒ほど加熱すると丁度良い具合に糊が溶けて背表紙が剥がれる。
- 加熱しすぎると変色してしまうので加減が必要。
- 糸で留めてあるものは糊が溶けてから別途カッターで糸を切る必要がある。
- ホッチキスなど金属が使われているものは炎上する可能性があるので危険。
- 加熱後にフニャフニャになることもあるが、その場合はまだ紙に温もりがあるうちに重しをのせておけば大体まっすぐになる。
- 背表紙が剥がれた本体の頁は大まかにバラバラになるので、それを一枚ずつ手でバラバラにする。
- スキャナーに糊がついて汚れたりする場合もあるのでスキャナーを掃除する必要がある。
- 数冊試しただけで、サンプリングは十分ではないので、まだ未知の様々な問題が起こる可能性がある。
320頁の本
電子レンジで加熱直後
きれいに分解できました
ScanSnapでスキャン中
Bookmanに取り込んだところ
Twitterで
"電子レンジ書籍分解法、まだ誰も試した人いなかったのかなぁ?パテントかけられない? 笑)"
”Twitterで公表したので、もう公知の事実ですね。残念。"
、などという冗談を小池さんと交わしたりしたが、やっぱりこれは私が始めて思い立ったというもののはずはなく、こういうウェブサイトがちゃんとあるよと教えてくださった方もいる。まさかこれほど多数の方にリツイートしていただけるとは想像しなかったので、自分が「編み出した」などとよく調べもせずに軽々しくTwitterに書いてしまい、ずっと前にウェブサイトなどで電子レンジの方法を記述されていた方には失礼だったと思うので申し訳ありませんでした。
兎も角、ふとしたことがきっかけとなりとても楽しい金曜日の夜となった。
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以下は、使用した及び推薦された道具のまとめ。
Windows用
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後日談:最近ではこんな本も出版されているようです。
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売り上げランキング: 3004
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